太陽を盗んだ男

「原爆は誰にでも作れる」

　早朝目が覚めて、借りていた「太陽を盗んだ男」を見る。

　実はあんまり期待してなかったんだが、これがまた、えっれーおもしろいの。

　沢田研二扮する中学教師が、自力でプルトニウム原爆を作ってしまう。

　核燃料は東海村の原発から強奪。
　電子部品は秋葉原で、その他の材料は雑貨屋で調達。
　自宅のお手製設備で、丁寧に順を追ってプルトニウムを精製していく。
　鉄腕アトムの「ららら科学の子」を口ずさみながら。

　精製途中の加熱処理に、台所のオーブン使ったりするのが、また、笑える。

　爆薬による衝撃波レンズを作っていなかったり、あのままのプルトニウム原爆が爆発するかはちょっと疑問だが、それでも、プルトニウム精製の手順など、かなり本格的なんでないかとおもわれる。

　費用はサラ金から調達した、なんて描写も、芸が細かい。

　２時間２９分という長尺の上、後半うだうだになってしまうのが、ちょっとマイナスなのだが、これだけ楽しめたのだから、よしとしよう。

　沢田研二は、やっぱり素晴らしいのだ。