同一人物がいっぱい
同一人物がごちゃっと出てくるお話がある。
最近だと、「マトリックス」のエージェントスミス。
コピーをつくる=増える=パワーアップという、分かりやすい図式だった。
これも最近、「面白いアイデアだな」と思ったのが、マンガ「アクメツ」のアクメツ。
悪人を殺すダークヒーローなんだけど、悪人を殺すたびに、自分も相打ちで死ぬ。
実はアクメツは何人もいて、すべて同一人物、と明かされた時は、正直驚いた。
なるほどそんな手もあるのかと感心した。
同一人物がいっぱいいる。
そもそも、そんな状況はありえないはず。だからアリバイが成立する。
でも、いやだからこそ、SFやSF的なネタとして、繰り返し使われてきた。
古典テーマのひとつと言っても、いいだろう。
でも、最近のものは、ちょっと扱い方が変わってきたような気がする。
例えば、「オリジナルとコピーの葛藤」というテイストは、明らかに薄くなっている。
昔の例では、例えば「ルパンVSクローン人間」のように、同一人物が複数いれば、誰がオリジナル=本物かが、大問題になったものだ。
でも今では、例えば、エージェントスミスが、そんなことで悩むなんて考えられない。
みんな同じだからだ。
ぶっちゃけ、パソコンが出回り、デジタルデータのコピーが日常茶飯事になったのが、その原因だろう。
かつて、「コピーは劣ったもの」が常識だった。
それがいつのまにか、「オリジナルと寸分違わぬ同じコピー」が当たり前になった。
そんな背景から、エージェントスミスやアクメツのようなタイプが生まれたのだろう。
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